GoToトラベル再開するの?規模縮小で実施か?
観光、宿泊系のお仕事が始まりそうなので、予習がてら「GoToトラベル」の記事を書いてみようと思います(∩´∀`)∩
昨年秋に収束を見せようとしたコロナ第5波。
しかし、現在の6波につながったオミクロン株の猛威で、コロナ問題はピークを迎えているといっても過言ではない状況です。
そんな中、観光・旅行支援策で国が進めていた事業「GoToトラベル」は、再開のために準備を進めてみたり、そうかと思えば長引くコロナの影響で延期してみたり。
このような背景から、本事業が波に乗り切れないジレンマを感じています。
そして現在、GoToトラベル事業はどうなっているのか、消滅したのか、まだ事業として復活の可能性が残されているのか、調べて、深掘りしてみました。
- GoToトラベル今後の展開はあるのか
- 昨秋発表「GoTo2.0」どうなった?
- 予算50%返納から読み解くGoTo
この数日、たくさんのブログを読ませていただき、
わたし自身スターや読者登録をいっぱい(しつこく・笑)させてもらってます!
(お返しや義理だとしても)皆さまからも温かく
レスポンスくださっていますのであらためて感謝いたします<(_ _)>
本当にありがとうございます!
- おさらい:GoToトラベルとは?
- GoToトラベル代替策「県民割り」
- “GoTo2.0” に期待が高まるも ……
- やはり再開できず休止状態続く
- 岸田総理 GoTo再開ほのめかし
- 政府(行政)は民間パワーを期待してる?
- まとめ
おさらい:GoToトラベルとは?
一昨年、2020年夏から観光旅行需要喚起策の一環で実施された国の支援事業です。
おさらいしておきましょう。
< 当時のGoToトラベル制度内容 >
- 旅行代金(宿泊代金)の最大35%を割引する。
※ 割引額上限 14,000円 - 旅行代金(宿泊代金)の15%相当分の地域共通クーポンを発行し、加盟店での買い物に利用してもらう。
- 『新しい旅のエチケット』や『分散型旅行の提案』により、コロナ問題を機に個人単位、小グループの旅行提案の普及を広める。
当初の制度内容はザックリいうとこんな内容でした。
わたしが地元のホテルに勤務していたときは、当社における事業責任者をしていましたから。このようにまとめてみると当時の記憶を思い出しますね(∩´∀`)∩。
結局、2020年夏ごろからその年の初冬まで、旅行業界はこのGoToのおかげで盛り上がります。
しかし、12月ごろからコロナ第3波が全国的に流行してきて、事業は一時休止となりました。
これを機に、旅行業や宿泊施設で耐えきれなくなった企業の倒産が目立ち始めることになります。
当社もそれほど体力のある企業ではなかったので、県や金融機関からの助成制度・援助を利用させていただき、ギリギリ頑張っていた状態でした。
GoToトラベル代替策「県民割り」
結局そのまま、GoToトラベルは再開できずに事業は休眠することになります。
我々関係者がこの事業指針を確認するために使用していた、事業者向けの公式サイトも「再開の際にはあらためてお知らせいたします」とだけメッセージを残して、しばらく目立つような更新は行われませんでした。
しかし、その後の展開として、
類似施策のひとつでもある『県民割り』事業が、各県単位・地域単位で実施されます。
要するに、当時はコロナの感染者数が地域によってバラツキがあったため、比較的落ち着いている県では、県民による県内の旅行はOKとして、県がそれに対する助成をしましょうとなったわけです。
この事業は、県内に限る小旅行という条件があるにもかかわらず、GoToトラベルに並び成功しました(当社は)。
やはり、コロナで自由に旅行を楽しめない、緊急事態宣言下では外食も自粛しなければならなかった状況でしたから、近場の旅行でも嬉しくて、これまでの自粛疲れを癒す要因になったと思います。
“GoTo2.0” に期待が高まるも ……
そうこうしているうちに、県民割り第1弾も終わり、GoToトラベルの再開も依然明確にならないまま時は過ぎます。
都道府県単位での県民割り事業は、おそらくはGoToトラベルの予算で賄われながら、第2弾を講じる地域もあり、昨年2021年秋ごろまで全国的に実施されていたと思います。
ここで2021年の、コロナ感染状況とGoToや県民割りなどの観光支援策の実施状況を確認しておきましょう。
2021年春~秋にかけて、GoToトラベルの代替事業である「県民割り」等の県単位の独自支援策が投じられたおかげで、業界の経営環境は何とか持ちこたえてきたイメージです。
また、この年の10月に岸田総理は「2022年、春ごろに “GoTo2.0” と銘打ちGoToを再開させる」と発言しました。
2021.11.03日テレNEWS|「GoToトラベル」再開いつ?どう変わる?
このため、10月ごろは第5波が収束しかけた頃でもあり、一機にGoToトラベル復活ムードが高まってメディアはこの発言をこぞって取り上げています。
ちなみにわたしも同時期に本ブログで、「GoToトラベル2.0」について言及した記事を1本書いたことがあります。
結局年末からオミクロンがくすぶり始めて第6波襲来の予兆を感じて削除しましたが(笑)、当初はその記事へのPVがかなり伸びたことを記憶しています。
やはり再開できず休止状態続く
結局、またこの繰り返しなんだね …… という感じがします。
コロナが落ち着いてくると積極的で、感染状況が顕著になると消極的。
ことGoToトラベル事業などに関連する旅行形態についていうと、人類を不安の中に陥れるインパクトの強かった第2波・3波あたりの時期はまだ積極的でした。
「新しい旅のエチケット」なる今後の旅行の在り方について、政府は新提案しつつ、「With コロナ」を提唱していたほどです。
人流のコントロールは困難だから、その上で新しいルールを掲げて旅行を楽しみましょうといった風潮がありました。
これの認知活動は業界で働くわたしたちの命題でもあったわけです。
GoToトラベルが2020年の冬に一時休止の措置を取られてからというもの、時間の経過とコロナの波に翻弄されながら、足踏みが続きます。
加えて、成功したのだから悪く言うつもりはありませんが、『県民割り』という代替事業のおかげで(?)、国は責任の所在を各県にぶん投げたとも取れます。
すべては、好機を見定める時間に躊躇しすぎて、施策計画そのものが疲弊していき、ヤル気を失わせていったのではないか。
そんな風に感じてなりません。
岸田総理 GoTo再開ほのめかし
2022.03.12テレ東BIZ|総理「GoTo」再開へ準備進める
やはり昨年10月に「GoTo2.0」の発言をした影響は大きく、GoToトラベル再開への課題はもう無視できなくなってきた感じがあります。
しかも、この報道は、東日本大震災の3.11に併せた被災地表敬訪問の最中に行われたものです。
地方がいかに観光業復活へ期待しているかよくご存じの上でなされたものでしょうから、是が非でも事業再開を推進しなければならなくなりました。
とはいえ、少し前に若干気になるニュースも目にします。
政府の観光支援事業「GoToトラベル」予算の一部が国庫に返納される見通しだ。
残予算1兆5500億円のうち7200億円は今月末に消化期限を迎えるが、新型コロナウイルスの感染第6波で事業再開のめどが立たないため。
政府、与党内には早期再開を求める声もあるが、岸田政権は感染状況を見極めて慎重に判断する。国土交通省は当初、今年1月下旬にも事業を再開、大型連休前の4月下旬まで実施し、連休後は都道府県主体の事業に切り替えて夏休み前まで続ける予定だった。
事業予算は、支出済みを含めて計2兆6400億円。20年度に計上した予算の一部は21年度へ繰り越した。
「やる」と言ったり、「予算の約50%は返納する」と言ったり。
わたしの見解では、
「GoToは再開予定だが、それは感染状況が落ち着いてからの検討で、再開にあたっては予算を縮小して実施し、様子を見ながらぼちぼちやっていきましょう~」
と言われているような、なんともピントの合わないコメントに聞こえました。
県民割拡大後にGoTo再開 国交相(22.03.15追記)
斉藤鉄夫国土交通相は15日の会見で、
政府の観光支援事業「GoToトラベル」について、都道府県が行う住民向けの旅行割引支援「県民割」の対象を拡大した後に再開する方針を明らかにした。「県民割を(地方)ブロックに拡大するというステップを踏んで、全国での再開という順序になっていく」と述べた。
斉藤氏はトラベル事業について
「旅行者と地域、双方の安全安心をしっかり確保する必要がある」
と指摘。具体的な再開時期は新型コロナウイルスの感染状況を見極めて検討する考えを示した。
2020年3月15日のニュースで斉藤国土交通相はこのように会見を行いました。
おそらく(すでに実施している地域もあるが)、複数県を対象とした “ブロック単位” での実施で様子を見て、大丈夫そうなら全国一律の施策(GoToトラベル)として展開しましょうと言っているのだと思います。
やり方としては “せこい” と言わざるを得ませんが、第7波、8波という失態は国の責任として避けたいのでしょうね。
いよいよ、各都道府県の観光業関係者・旅行業関係者の手腕がモノをいうときに差しかかっているのではないでしょうか!
いずれにしても、やっと現実味を帯びてきた感じはポジティブに捉えたいところです!
政府(行政)は民間パワーを期待してる?
しかし、物事は何でも深掘って読み解かなければいけません。
それに関しては、「なぜこの新聞社は、この記事を1面にもってきたのだろう?」と考えることと一緒で、伝える側のメッセージに意図を読み取るチカラが必要。
今までのわたしの経験上、県や国などの行政を動かすためには、『実績をつくること』が先であり、それがセオリーです。
何を言いたいかって、すべての責任や運営の在り方に至るまで、我々業界の人間は行政にすべてをぶん投げてはいけないということです。
国や県は予算をあてがってくれる便利な銀行くらいの認識にしておいて、その運用方法や活用方法はあくまでも我々民間企業が努力して軌道に乗せなくてはならない。
正直、オカミの態度を見ていると、そうしてくれることを望んでいるというか、成功のモデルを常に探している感じがします。
上手くいけば徐々にモデル企業から業務委託へと発展していき、我々の自由度も増していきます。
併せて、そのことで行政は重荷をひとつずつ下ろしていくことができて、結果的にうまくいくという算段です。
美しくまとめると、政府(行政)は、民間のヤル気に期待しています。
だから、企業努力は何も売り上げを上げるためにある言葉ではなくて、延いては労働環境や個人の収入面にまでしっかりと影響を及ぼします。
常々言っていることですが、前に「約束を守らないことは相手の人生を狂わせる」みたいな記事で書いたこと同様、それにはやはり信念をもって真摯に仕事に向き合う必要があります。
のんべんだらりと生きることは、本人が気づいてないだけで、確実にその人の人生を蝕む結果に直結しているわけです。
まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます!
かいつまんで言いますと、
このコロナ禍において我々旅行業界・観光業界で生きるものには、政府や県の施策が本当に命綱みたいなところはあります。
しかし、正直、そればかりに頼り切ってしまい、悪いことは何でもコロナのせいと決めつけるのは良くないですよね~ ってことです。
今回の記事のまとめです。
- GoToトラベルのおさらいをしました
- 代替施策「県民割り」も簡単に説明
- GoTo再開はやはりコロナ次第かなと
- でも再開の期待値はかなり高め!
- 業界の人間はGoToに頼り切ってはダメ
- “企業努力” 忘れてませんか?
わたしも記事を書いてみて、だいぶ頭がスッキリしましたし、次の仕事(温泉旅館再建)に向けてガゼンやる気が湧いてきたところです!
今まで本ブログでは、旅行や観光をテーマにした読みものは書いていないのですけれど、業界復帰の暁には、岩手や東北の魅力をバンバン発信していきたいと思っています(∩´∀`)∩
それではまた~
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